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【リラ円】史上最安値更新!どこまで下がる?今後の見通し

2/21に2024年9月以来の史上最安値を更新したトルコリラ/円。今回は今後のトルコリラ円の見通しについて考えてみたいと思います。

トルコリラが下落する要因は?

トルコリラは長期的な下落を続けており、2025年2月21日にこれまでの史上最安値を更新し、1トルコリラ4.070円をつけました。

この動きは直近のリスク回避の流れによる円買いと、リラ安の両側面からの下落圧力によるものです。ここではリラ安材料についておさらいです。

高いインフレ率

最近では鈍化傾向ではあるものの、依然として高いトルコのインフレ率が国内経済に影響しています。

うまくいかない経済政策

トルコ中銀は1月政策金利を引き下げ45%としました。前出の通りインフレ率が鈍化傾向にあること、エルドアン大統領による中銀への利下げ圧力などが要因とされています。

一般に利下げを行うとインフレ率が上昇しさらなる通貨安につながるリスクがありますが、エルドアン大統領は利下げがインフレ率の低下につながると考えており、中銀への圧力を強めています。

エルドアン大統領による中銀への圧力は中銀の独立性を損なうと投資家から嫌気され、リラが売られる要因となっている可能性もあります。

また、リラ安が直接的に輸入品や高騰するエネルギー資源価格の上昇につながり、こちらも国内経済へ影響を与える悪循環が続いています。

地政学的リスク

トルコはシリア・イラク・イランなど緊張状態にある国々と国境を接しており常に地政学リスクにさらされておりリラ安の要因となっています。

直近ではトランプ米大統領の高関税政策やウクライナ和平に絡んで米国とEUの関係が悪化しており、近隣国のみならず大国との外交面でもうまく立ち回ることを要求されています。

トルコ・リラ/円の今後の見通し

トルコリラ/円は長期的な下降トレンドにあります。

2024年11月~2025年1月にかけて4.5円レベルでダブルトップを形成した後、2023年8月24日高値と2024年7月3日高値を結んだトレンドラインに押し返されてからは現在の下降トレンドが継続しています。

当面の下値メドは2024年9月16日の史上最安値でもある直近安値4.1円、割れれば4.0円です。

仮に2024年7月~8月にかけての下落と同レベルの下落率となった場合、2023年7月18日安値と2024年9月16日安値を結ぶ下値抵抗の下限は2025年3月に3.7円~3.6円と考えます。

リラ円は概ね3カ月おきに底打ちする傾向にあり、前回の底は2024年12月(ダブルトップの谷)でした。

今後4.1円や4.0円を維持できなかった場合、次の安値形成期にあたる2025年3月にかけて一段安になる可能性が高いと考えています。

まとめ スワップ派はさらなる下落に備えて

トルコリラ円の今後の見通しについて考えてみました。

依然としてリラ安のリスクに加えてリスク回避の円買いによるリラ円の下落圧力は高そうです。

スワップ目当ての有望株のトルコリラ円ですが、現在の下落率では為替差益がスワップポイントを上回るレベルで推移しており、なかなか利益につなげるのは難しいかもしれません。

スワップ派はレバレッジに余裕を持って運用していきたいところです。

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